必要とされる能力
介護に関する幅広い専門知識
ケアプランを作成するケアマネジャーは、介護に従事する仕事の中でもより専門的な知識と能力を持っています。なぜなら、ケアマネジャーとして働くためには、「介護支援専門員証」が必要となるためです。「介護支援専門員証」を取得するには、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格したうえで、「介護支援専門員実務研修」を修了することが条件となります。つまりケアマネジャーには、介護に従事するプロとしての専門知識と経験が必要となるのです。
ケアプランを作成するにあたっては、資格取得の際に学んだ知識と経験が大切になってきます。例えば、介護保険制度や関連の法規について理解していないと、利用者さんに適したサービスを準備することができません。また、事業者との間で利用料を決定していく際なども適切な判断ができません。ケアマネジャーとして働いていく中でも、介護に関する新しいとり組みや制度などを積極的に学ぶ姿勢を大切にしていきましょう。
業務に対する事務処理能力
ケアプランを作成するにあたっては、ケアマネジャーは利用者さんと事業者との間に「居住サービス計画書」などの複数の必要な書類を整え、管理する必要があります。
また、それとは別に「サービス利用票」などの書類を作成し、給付管理業務をおこなうのも仕事のひとつです。さらに、ケアマネジャーは利用者さんひとりに対してひとりのケアマネジャーが担当するわけではないので、それぞれの利用者さんに対して書類を作成し、事業者との連絡、スケジュール管理や調整などをおこなう必要があります。
これらの事務的な処理をおろそかにしてしまうと、利用者さんとの信頼関係を失ったり、ケアプランに応じた介護の提供ができなくなってしまいます。事務的な仕事については、計画的に取り組み、しっかり管理するようにしましょう。
利用者さんと事業者をつなぐコミュニケーション能力
多くの人と関わるケアマネジャーに最も大切な能力が、コミュニケーション能力です。ケアプランを作成するにあたっても、利用者さんと、その家族の要望を丁寧に聞きとり、サービスの内容について事業者との間で調整していかなければなりません。まれにサービスの内容について利用者さんやその家族から不満の声があがることもありますが、その多くはケアマネジャーとの間にコミュニケーションが不足している場合がほとんどです。利用者さんやその家族ひとりひとりと向きあい、信頼されるケアマネジャーを目指しましょう。